おすすめの本 by ジュンヒコ

ここでは、村上春樹や村上龍、原りょう、東野圭吾、伊坂幸太郎、などのおすすめの本を紹介しています。
純文学からサスペンスものミステリー、SF、科学ものまで、私のお薦めの本、小説を紹介しています。
 おすすめの本であり、お薦めの本であり、お奨めの本であり、お勧めの本です。
 ひとり目の最初のおすすめの本は「村上春樹」です。

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 ●おすすめの本:「風の歌を聴け


村上春樹の衝撃のデビュー作

1970年夏、あの日の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。
僕たちの夢は、もう戻りはしない。

群像新人賞を受賞したデビュー作

1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。

2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。

青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。

群像新人賞受賞。



僕の人生を変えてしまった一冊の本だ。

恐らく今、この小説の持つ独特の感触は薄れてしまっていると思う。

小説の賞味期限としてはもちろん長いモノであると思うし、村上春樹さんのデビュー作であるから、今後も読まれていくと思う。


しかし、出版された当時のショックは大きかった。

これを私は高校生時に読んでしまって、その後「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を読んでしまったが為に、新作が出るたびに買わずにはいられない作家になってしまった。


この作品はいろいろしかけは多いのだが、その仕掛けをいちいち解きたくなり、また自分の説を説明したくなるという作用を持つ。
しかし、僕の感じた1番大きなことはまるで消毒された様な文体だった、という事です。

今では当たり前のこの文体ですが、その当時は本当にショックだった。

有名な1度英語で書いて翻訳した、という事実も良く分かりますが、それだけでない突き放した、自分の影を出来るだけ排除し、消した文章が、とても印象的でした。

今はやりの文体の恐らく原点、それを確認してみたい方にオススメいたします。


それと「村上春樹っていったい、何?」という人にもおすすの本です。
3時間もあれば読み終わりますよ。

なんとも言えない、爽やかな読後感が、いっそう、ファンを虜にします。



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 ●おすすめの本:「1973年のピンボール 」:村上春樹

僕たちの終章はピンボールで始まった。

雨の匂い、古いスタン・ゲッツ、そしてピンボール……。

青春の彷徨は、いま、終わりの時を迎える。

さようなら、3(スリー)フリッパーのスペースシップ。

さようなら、ジェイズ・バー。


双子の姉妹との<僕>の日々。

女の温もりに沈む<鼠>の渇き。

やがて来る1つの季節の終り。

デビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く3部作のうち、大いなる予感に満ちた第2弾。


デビュー作「風の歌をきけ」と 大作「羊をめぐる冒険」の合間の作品で わりと地味という評価が多い。
 
話としては双子の登場、ピンボールを巡る 幾分シュールな展開もあり その後の村上春樹の世界を 強く予感させる作品だ。

いくつかの挿話は 結局答えが出てこないまま終わっていく。
その辺のもどかしさも 既に村上らしい仕立てになっている。

 
但し叙情性に満ちている。

特に 冒頭の井戸掘りの話からはじまり 最後は11月の雨で終わる本作は いたるところに水のイメージに満ち溢れている。

その鮮烈さも捨てがたい魅力だ。

そして これが重要だと思うが 前期村上春樹の一大命題である「直子」という女性が 本作には登場している。
その悲劇性は既に ノルウェイの森の「直子」を予告するものになっている。


三部作の真中は 何でも難しいわけだが 個人的には 極めて好きな作品だ。


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 ●超おすすめの本:「羊をめぐる冒険」:村上春樹

野間文芸新人賞受賞作

村上春樹初期作品の中での最高傑作。


1通の手紙から羊をめぐる冒険が始まった 消印は1978年5月北海道発

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。

その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている21歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。

北海道に渡ったらしい<鼠>の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。


新しい文学の扉をひらいた村上春樹の代表作長編。


大変読み応えのある小説でした。

友情と愛情と冒険とサスペンス。

幻想的な情景とミステリアスなストーリー。

「風の歌を聴け」や「1973年のピンボール」のエピローグがあったり、「ダンス・ダンス・ダンス」のプロローグがあったりします。

もっとも僕は、羊男のイラストが一番ショッキングだったりしましたが。

この村上春樹の羊系小説を読む場合、風の歌を聴け→1973年のピンボール→羊をめぐる冒険→ダンス・ダンス・ダンスの順番で読むことをお薦めします。


タイトルこそ違いますが、これらはリンクしております。

僕はそれを知らずに順番めちゃめちゃに読んでしまったため話が前後してしまいました

残念!



あの二人は文学史に残るアイドルになるかもしれない。

夏目漱石の「坊ちゃん」みたいに。二人は「風の歌を聴け」で20歳前後、「1973年のピンボール」で25歳前後。「羊をめぐる冒険」で30歳となります。

20歳、25歳の彼らとともに青春の苦悩を味わい、”ジェイズバー”でビールを飲み、それぞれの恋をし、バーテンの「ジェイ」と会話を楽しんだ過去があってこそ、30歳の彼らが遭遇する苦難と冒険にのめりこむことが出来るわけです。

「風の歌を聴け」と「1973年のピンボール」に関しては、僕の場合、部分的に20回以上読み返しています。

暗記している場面すらあります。小説を読み返すタイプではないんですが、この二作は別です。短いですし。


★「羊をめぐる冒険」は探偵小説のように謎を追うストーリーです。

探偵小説と青春小説を混ぜ合わせたような小説。

ドラマチックな場面も多い。

三部作の中でも特に人気の高い作品です。

前二作と違って整ったストーリーと緻密なプロット、構成の巧みさをも楽しめます。

特に終盤がいい。

ついでに言うと、この続編として「ダンス・ダンス・ダンス」という小説がありますが、こちらはこの「羊をめぐる冒険」に出てきた人物が中心になります。

つまり人気シリーズなんですね。


「ノルエーの森」以降の村上春樹ファンはぜひ、読んだ方がいいとおもうよ。


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 ●おすすめの本:「ダンス・ダンス・ダンス」:村上春樹

『羊をめぐる冒険』から4年、激しく雪の降りしきる札幌の街から「僕」の新しい冒険が始まる。
奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら「僕」はその暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。

70年代の魂の遍歴を辿った著者が80年代を舞台に、新たな価値を求めて闇と光の交錯を鮮やかに描きあげた話題作。

本作品の本当の主人公は「いるかホテル」なんじゃないだろか?

そこで繰り広げられる「生」と「死」の物語。



村上春樹にしては珍しくミステリーっぽいこの作品。

『羊をめぐる冒険』もなかなかスピード感があったが、今作はそのミステリー感の影響でさらにスピード感のある作品となっている。

あんまり書くとネタバレになるので書かないが、今作のテーマは『死』と言っても良いと思う。

ある場面で主人公はこんなことをユキと言う不思議な少女に語りかける。

「人の生命というのは君が考えているよりずっと脆いものなんだ。だから人は悔いの残らないように人と接するべきなんだ。公平に、できることなら誠実に。そういう努力をしないで、人が死んで簡単に泣いて後悔したりするような人間を僕は好まない。個人的に。」

良い台詞だ。

80年代後半に書かれたとは思えないくらい新しい。

一読の価値アリ。



本書は評価としては分かれているようだ。

むしろ 元々の村上ファンからは 幾分かマイナス評価を得ている趣もある。

確かに 話がきちんと完結しておらず 答えを出さないというスタイルが本書あたりから 村上には出てきたような気がする。

その点で 読んでいてもどかしさがある。
 
但し 初期三部作、特に 始めの二作に見られた村上のスタイリッシュな軽さの中に おりのようによどんでいたものが はっきりと主張され始めたという点では貴重な一作だと僕は考えている。ストーリーテリングの冴えも申し分ないと思うからだ。


「踊るんだ。
 音楽の鳴っている間は踊り続けるんだ。
 なぜ踊るなんて考えちゃいけない。
 意味なんてもともとないんだ。
 どれだけ馬鹿馬鹿しく思えても、
 きちんとステップを踏んで踊り続けるんだよ。
 まだ手遅れになっていないものもあるはずだ。
 使えるものは全部使うんだよ。
 ベストを尽くすんだ。
 とびっきりうまく踊るんだ。
 みんなが感心するくらいに。」


「繋がっている。
 僕としては、この線をだどってみるしかない。
 この糸を切れないように注意深く辿っていくんだ。
 とにかく動くこと。
 立ち止まらないこと。
 こっちの世界に居続けるんだ。」
 


★念のために本作品のシリーズを順番に書いておくと。

「風の歌を聴け」→「1973年のピンボール」→「羊をめぐる冒険」→「ダンス・ダンス・ダンス」


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